中小企業も使える!イベントを盛り上げる「カウントダウン型マーケティング」実践法

こんにちは、タテマツです。
街を歩けば、大作映画の公開に向けた大規模なプロモーションが目に飛び込んでくることがありますね。例えば、かつてのスター・ウォーズ「フォースの覚醒」公開時も、オンライン・オフライン問わず一大ムーブメントが巻き起こっていました。

「これほどのプロモーション予算はうちには…」とため息をつく中小企業の経営者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実はその戦略の中には、限られたリソースでも十分に活用できるヒントが隠されています。今回は、そんな「カウントダウン型マーケティング」の考え方と、中小企業が今すぐ取り入れられる具体的な実践法を3つのポイントでご紹介します。
基本は「カウントダウン型」 – 期待感を高める仕掛けとは?
「カウントダウン型マーケティング」とは、特定のイベント開催日(Xデー)を設定し、そこに向けて徐々に情報を公開したり、話題を提供したりすることで、見込み客の期待感や興味関心を高めていく手法です。Xデーまでに準備が完了しなければならないという、内部的な目標設定にも有効活用できます。※1
映画業界では、予告編の段階的公開や関連情報の小出し、ファンイベントの開催などを通じて、公開日までのボルテージを上げていくのが常套手段です。この「待つ楽しみ」を演出し、顧客の心を掴むアプローチは、中小企業のイベントや新商品・新サービス発表にも応用できます。
中小企業は「カウントダウン」をどう活かす?具体的な3つの施策
現代は、SNSや動画プラットフォームなど、自社の情報を自由に発信できるツールが豊富にあります。これらを活用し、コストを抑えながら効果的なカウントダウンプロモーションを展開しましょう。
1. YouTube動画でストーリーを紡ぐ
YouTubeなら、いつでも好きな時に動画をアップロードし、ターゲット顧客に届けることができます。近年では、Google広告(旧AdWords広告)と連携させることで、視聴対象を細かく絞り込み、費用対効果の高いブランディングやイベント誘致が可能になっています。
動画の内容は、必ずしもハイクオリティである必要はありません。例えば、イベント準備の舞台裏をドキュメンタリー風に見せたり、スタッフのインタビューを小出しに公開したり、製品開発の秘話を語ったりするのも良いでしょう。「全米が泣いた!」ならぬ、「地元で話題沸騰!〇〇株式会社のクリスマス大感謝祭、開催までの軌跡!」といった形で、親しみやすいストーリーを組み立ててみてはいかがでしょうか。
ポイント:イベント当日まで、短い動画を定期的に公開し、徐々に期待感を高めるストーリーテリングを意識しましょう。スマートフォンでも手軽に撮影・編集できる時代です。まずは無料でできる範囲から挑戦してみましょう。
2. Twitterでリアルタイムな共感を呼ぶ
Twitter(現X)の強みは、その拡散性、リアルタイム性、そしてユーザーの感情がダイレクトに伝わる点です。これらを巧みに利用し、イベント当日までのワクワク感を醸成しましょう。
見込み客が抱くであろう期待や疑問を代弁するようなツイート、準備に奮闘するスタッフの素顔、ちょっとした裏話など、あらゆるものがツイートのネタになります。映画のプロモーションでは、ファンからの期待のコメントやリツイートが大きな盛り上がりを生み出します。同様に、フォロワーとの積極的なコミュニケーションを心がけましょう。
ポイント:イベント当日は、専用のハッシュタグ(例: #タテマツDXセミナー2025)を用意し、参加者やスタッフがリアルタイムで感想や写真を投稿できるように促しましょう。これにより、イベントの熱気をオンラインで可視化し、さらなる拡散や次回イベントへの布石にも繋がります。こちらも無料で始められます。
3. ブログ記事で深い理解と期待を醸成
知人や顧客、あるいは専門ブロガーに自社のイベントや製品についてブログで取り上げてもらうのは、非常に有効なマーケティング手段です。特に、影響力のあるブロガーや業界メディアに質の高い記事として紹介されれば、その効果は計り知れません。
映画のレビュー記事では、作品への期待感を煽る内容や、「このポイントを知っておけばもっと楽しめる!」といった情報がよく見られます。御社のイベントや新商品でも同様に、参加するメリットや、事前に知っておくとより深く理解できる情報などを発信することで、参加への心理的ハードルを下げることができます。
ポイント:自社ブログだけでなく、関連メディアへの寄稿や、インフルエンサーへの情報提供も検討しましょう。魅力的なコンテンツであれば、自然発生的に記事化されることもあります。さらに、記事内で自社サイトへのリンクを設置してもらえれば、SEO効果も期待できます。
すべては最終目的(ゴール)のために
ここまで3つの施策例を見てきましたが、いかがでしたでしょうか? 大掛かりな予算がなくても、工夫次第で「できそう!」と感じていただけたのではないでしょうか。
重要なのは、これらの施策が「何のため」に行われているかを常に意識することです。それは、見込み客に最終的に取ってほしい行動(イベント参加、商品購入、問い合わせなど)を促すためです。
そして、施策を実行したら必ず効果測定を行いましょう。どのチャネルからの反応が良かったか、どんな情報が響いたのかなど、KPI(重要業績評価指標)を設定し、データを分析することで、次回のプロモーション戦略をさらに改善していくことができます。
さあ、私もこの記事を読んでくださったあなたが、カウントダウン型マーケティングを実践し、素晴らしい成果を上げることを期待しています!
それではまた次回。
※1 引用:鶴本浩司氏著『顧客に選ばれるEメールマーケティング』(かんき出版)